架空国家

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架空国家(かくうこっか)とは、実在しない国家のことである。あるいはそれを空想する趣味や創作のことを示すこともある。仮想国家などと呼称されることもあるが、本質的には変わりない。

概要

架空国家は大抵、小説や漫画、ゲームや映画の背景設定として用いられる。時には現実の国家に寄せたり、国名をもじたっりして、モデルとなる国家が明らかであるが、敢えてぼかすという目的がある。

『架空国家学概論[1]』から引用すれば、広義の意味には以下の通り言える。

我々が理想に思う世界「福祉制度が整った安心して暮らせるような国だったらなぁ」だって架空国家だし、日本史の授業後に「もし日本が戦争に勝利してたらどうなったのかなぁ」となんとなく空想したものだって架空国家である。小説やゲームの舞台なんかに扱われるのはもちろんであるし、ましてや、政治家の実現するのかしないのか分からない公約なんて、実現するまでは「実存しない」訳である。

18世紀初頭の詐欺師であり著述家であるジョルジュ・サルマナザールは、自らをフォルモサ(現在の台湾)の王子だと名乗り、訪れたことのないフォルモサとその周辺の東アジアについての作り話を『台湾誌』に記し、スポンサーを始めとする西洋人を10年弱も信じ込ませていた。現代においても架空の国家をバックアップにして嘘を信じ込ませて、金融詐欺を行うなどの手口がある。

その一方で架空国家の空想そのものを目的として、設定されることがあり、そのような趣味を架空国家趣味という。特に、主だった活動がTwitterやWikiサイトである国家はTW架空国家と呼ばれる。[2]次章ではこちらの意味での架空国家(趣味)について述べる。

架空国家趣味

架空国家趣味は、空想そのものを目的としているが、2通り(ないしその両方)の楽しみ方が見受けられる。

1つ目は「創作」である。これらは架空言語架空地図と同様に、設定の創作がメインであることが、その他多くの創作趣味と大きく異なる。

2つ目は「運営」である。自らがその国家を運営し、趣味者が集まって国交を樹立したり、国際機関を形成したりする。但しあくまでも「その国の大統領や国王が政治を行っている」と設定されていることがほとんどである。
これらの活動はTwitter上では2015年頃から確認されていたものの、社会的・世間的にはほとんど認知されていない[3]

ミクロネーションとの違い

類似した物にミクロネーション(Wikipedia記事)がある。架空国家・ミクロネーションの双方ともに、互いが異なるものとして認知されているが、定義は困難であり、今日までにいくつかの意見が出ている。『架空国家学概論』では、ミクロネーションとの違いの定義[4]として「現実に領土を持っていない国家」を挙げている。理由には、

その国家が現実として統治し得る国土がある以上、それは架空の国家ではないからだ。そしてこれがミクロネーションとの大きな違いであろう。ミクロネーションであれば、それは微細と言えども統治する(と主張している)国土[概論 1]が現実に存在するわけだ。架空国家とミクロネーションの違いをよく聞かれるが、ミクロネーションはその実際性[概論 2]を重視することに対し、架空国家はその架空性を重視することにあると言える。

TW架空国家による国際組織の一つである架空国家共同機構は、自身の憲章にて以下のように記している。

本組織におけるミクロネーションの定義については、以下の条件の少なくとも一つに該当することとする。
1.架空国家として運営が宣言されていないこと。
2.現実世界に存在はしているが、小規模でかつ私人的であること。

分類

大きく分けて、地球(既存の土地)or地球(空想された島・大陸)or架空惑星or宇宙という分類法がある。

架空国家趣味 架空地図趣味 小説・映画など
地球
(既存の土地)
  • 『台湾誌』に於ける台湾や日本
地球
(空想された島・大陸)
  • 『ガリバー旅行記』のリリパット国
架空惑星
  • 架創国家
  • 名葉国
宇宙
  • サライア
  • 『スターウォーズ』の銀河共和国

脚注

  1. 日本TW架空国家Wiki「mh:kakukokka:twic-books:架空国家学概論」より
  2. 但し、所謂TW架空国家界隈に於いても、DiscordやLineのOpenChatなど交流手段の多様化が進んでいる
  3. メディア出演が度々ある架空地図や、カクヨムから人気を得て小説を出したことなどのある架空言語よりも圧倒的に低いと思われる
  4. 他の定義は以下の通りである。
    定義1.存在しない国家そのものを創作することを目的として創作された国家
    補足1-1.小説やゲーム創作の舞台などではなく、あくまでも国家創作がメインであること。
    補足1-2.あくまでも創作がなされていること。
    定義2.「架空国家の三要素」を満たす国家
    架空国家の三要素1.その国家のはっきりと示されている領域 (領土、領水、領空)
    架空国家の三要素2.その国家に属すと定義される人民
    架空国家の三要素3.その国家の統治機構の主体、すなわち主権

架空国家学概論の脚注

  1. ミクロネーションの直訳が微小国家。つまり、微小ながらも現実に国土を持つのである。
  2. 現実での通貨発行など

関連項目

外部リンク

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