想像地図の描き直し

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想像地図の描き直し(そうぞうちずのえがきなおし)とは、想像地図研究所によって制作されている架空地図作品『想像地図・城栄』において、既に描かれた部分を描き直したり修正したりすることによって、地図のリアリティを増すための事業の名称である。

概要

想像地図は2003年から描画されているため、初期(第1期・第2期)に描かれた部位は現実感が足りないとされている。2012年、それを是正するための描き直し計画が発表され、2012年12月2日より実際に描き直す作業が開始された。現在は第2期に描かれた部分を中心に描き直し事業が行われている。また、茶柱県が日本の岩手県より広いことは不整合であるとして、第1期および第2期前半に描かれた部分は大地形レベルで修正が行われる。その過程で、「茶柱県」という名称は完全に消滅し、新たな地図では北側が信近県・南側が泉川県となる。

描き直しは以下に記す工区(区域)に分けて進められている。

第1工区(完了)

片山県片山市中・南部およびみより市が対象領域。小森線の勾配がきつすぎるなど非現実的な部分を是正する。

2012年内に着手され、2013年内に完了した。

第2工区(完了)

片山県北崎市・片山市北部・椎江市などが対象領域。

北崎市の描き直しは2016年内に完了していたが、片山市北部・椎江市は地形の考察に時間がかかり、着手できない状況が長く続いていた。2019年になってようやく着手し、東陽本線沿線地域に関しては2019年内に完了した。椎江市付近の描き直しが最後まで残っていたが、2021年内に完了した。

第3工区(未完了)

岩本県小元市美元町南部・田波郡田波町などが対象領域。当初は第1工区の一部と位置づけられていたが、2015年に独立した事業とすることとなった。

一部の作業は(第1工区の作業として)2012年内にも行われたが、主たる作業は2019年に着手された。東陽本線沿線部分が先行着手され、2019年2月に東陽本線沿線部分の描き直しが完了した。当初は予定に含まれていなかった奥菜市も描き直しの対象となった。

2023年5月時点では、東部(沖島半島)の一部が未着手のまま残存している。

第4工区(完了)

旧茶柱県の南東部が対象で、泉川市などが含まれていた。2028年以降に着手予定だったが、連続描画の原則の観点から、2019年に着手することになった。なお、描き直しの過程で「泉川市」という名称は「別役市」に変更されている。

第3工区と同様、東陽本線沿線部分が先行着手され、その部分に限れば2020年内に完了した。その後は東陽本線沿線以外の部分にも着手し、2022年12月31日に完了した。

第5工区(完了)

旧茶柱市・浜島市などが主な対象領域。2028年以降に着手予定だったが、連続描画の原則の観点から、2021年に着手することになった。描き直しの過程で「茶柱市」という名称は「松上菅野市」に変更されている。

描き直しの計画が浮上したときは第4・第5工区あわせて1000枚程度の描き直しが想定されていたが、実際には2700枚程度が描き直し対象になりうることが2018年1月18日になって判明した。事実上の新規描画になるため、旧設定の地形設定を一新して描画を行うこととなった。作業は第4工区に接する部分から順次進められた。北部の描き直しが完了し、描き直し完了済み部分が南北につながったたことにより江島県以北の描画を行うことができるようになった。

また、この作業に並行して「政井の穴」を埋める作業も行われた。

2023年1月時点では、東部(水川半島付近)が未着手のまま残存していたが、2023年5月7日に完了した。

なお最終工程で「八郎潟のような場所がないことが現想対称性に反するのではないか」という問題提起が2023年5月5日に行われた。その議論の結果、八郎潟のような場所(二葉潟)を設定することとなり、描き直しが最後まで残っていた水川半島先端部の先を伸ばして男鹿半島のような巨大陸繋島を設定することとなった。

第6工区(完了)

生方府西部および住谷県北西部が主な対象領域。2026年以降に着手予定だったが、一部領域が2014年~2015年にかけて先行的に着手された。その後、当初の想定よりも広い範囲が描き直し対象になりうることが2017年8月2日になって判明した。長期に亘って未着手となっていたが、後述の第8工区の作業完了に引き続く形で、2023年2月25日に着手した。

なお、この描画には鉄道路線に関する設定変更が含まれている。この設定変更により、それまで「寺島本線」と呼ばれていた路線は、辰山本線の一部であるという設定に変更された。また、「辰山本線」の読み方が濁音のない「しんんほんせん」から濁音のある「しんんほんせん」に変更された。

300枚以上の図葉が描き直しの対象となった。着手開始から2ヶ月ほどかかって2023年4月22日に完了した。

ちなみに「2014年~2015年にかけて先行的に着手された部分」を2023年に再び描き直した部分もあるため「2回の描き直しを経験した図葉」が存在する。

第7工区(未完了)

新山県東部が主な対象領域。2026年以降に着手予定。

第8工区(完了)

真木県南部が主な対象領域。元は、2010~11年に描画を行った部分と、2016~17年に描画を行った部分の境界に不整合が生じていたが、その部分を2019年から単発的に修正していた。しかし、描き直すべき範囲が予想以上に肥大化したため「第8工区」に格上げされた。2023年2月25日に作業完了。

第9工区(完了)

生方府東部および福本県西部が主な対象領域。格子状の街路が多すぎて不自然である部分を修正するため、2023年になってから描き直しの検討が始まり、2023年7月に着手した。杉本市近辺から先行着手することとなり、そこから描き直し範囲を東西方向に広げていく形で進められている。

描き直しを経ても鉄道路線は原則として寸分も動かさないことを前提に作業が進められており、この描き直しを経ても営業キロは原則として変化しないことが特徴的である。唯一の例外は安久国際空港の埋立地の形状変更によって駅の位置が変化した安久空港駅付近のみである。

2023年8月8日に持田市穂張町付近が完了し本土部が完了。2023年8月9日に安久国際空港の埋立地の描き直しも完了したことで、作業完了となった。

第10工区(完了)

生方府千崎市付近が主な対象領域。格子状の街路が多すぎて不自然である部分を修正するため、2023年になってから描き直しの検討が始まり、2023年8月に着手した。千崎市中心部から着手し、漆原市なども描き直しの対象となった。

第7工区と同様に、描き直しを経ても鉄道路線は原則として寸分も動かさないことを前提に作業が進められており、この描き直しを経ても営業キロは原則として変化しなかった

2023年8月17日に完了。

第11工区(未完了)

住谷県芦沢市付近が主な対象領域。

第12工区(未完了)

弓木県湯浅市杉浦市付近が主な対象領域。格子状の街路が多く不自然である部分を修正するため、2023年夏になってから描き直しの検討が始まり、2023年11月に着手した。

上記以外の単発的な描き直し

新山県北東部などの一部地域では、2015年10月に行われた中葉本線里程測定時にわずかに地図が修正されている。

また、奥井県東部・森藤県西部の描き直しは世楠洲特需による森藤県の大規模描画作戦の中に組み入れられて2020年4月までに完了した。この結果、この地域に砂漠があるという設定は撤回された。

都市構造が不自然に格子状すぎる場合において、大きな街道や鉄道路線等のルートは変更せずに細かい街路の位置のみを変更するという微修正が行われる場合もある。

鉄道路線に関して、駅間距離が不当に長すぎてリアリティを欠くと判断された部位に駅を描き足すといった微修正は日常的に行われている。このため、ホームページで公開されている地図の中には、その修正が未反映のものがいくつか存在する。

南栄都においては、地下鉄の路線網の不自然な点を修正する作業が行われたことがあり、南栄メトロ阿熊線の経路が修正された。それ以外にも南栄メトロ堀内線南栄メトロ宝生線南栄都営地下鉄魚谷線に関して、路線が不自然に長すぎる点が指摘されており修正が検討された。検討の結果を踏まえて2018年12月2日に修正が行われ、南栄メトロ堀内線の新穂駅 - 新青木駅間[1]、南栄メトロ宝生線の大橋駅 - 蓑崎松尾駅[2]が削除された。

脚注

  1. 新穂駅自体は堀内線の終点という設定に変更された。
  2. 大橋駅自体は宝生線の終点という設定に変更された。なお、途中の門地駅および蓑崎松尾駅は、それぞれ栄樋線および南栄メトロ久代線の駅としては設定が残っている。井保駅および松木町駅は、設定から抹消された。

関連項目

外部リンク