修正型正弦曲線図法

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修正型正弦曲線図法(しゅうせいがたせいげんきょくせんずほう)は、地図投影法の一種である。

想像地図・城栄」の描画のために開発された図法であるため想像地図図法とも呼ばれる。

架空地図のために開発された図法であるため、この図法で描かれた地球の地図は2022年現在、確認されていない。

概要

正弦曲線図法(サンソン図法)に、「惑星が真球ではなく赤道半径と極半径の異なる回転楕円体であることを考慮した補正」を加えたものである。そのため、世界地図のみならず大縮尺の都市地図の描画にも適用することができる。

正弦曲線図法と同じく、面積を正しく表示する正積図法である。距離については、東西方向の距離の比はどの場所でも正しく表示する。南北方向の距離の比は中央経線(曲線ではなく直線で表される経線)付近で正しく表示する。そのため、「中緯度以下にあって南北に長い国」や「赤道付近にあって東西に長い国」の地図を描くのに適している。城栄国の国土形状は前者に近いため、この図法は城栄国の地図を描くのに適している。

正弦曲線図法は惑星を真球として扱っているので、緯線の南北間隔は全て等しいものとみなされる。しかし、修正型正弦曲線図法は惑星を回転楕円体として扱うため緯線の南北間隔は一定ではない。そのため緯線の数値的な扱いが複雑である。そのため、通常の意味で用いられる「緯度」(楕円体面の法線と赤道面とがなす角度)ではなく、子午線の弧長に基づく「修正緯度」(あるいは求長緯度)と呼ばれる緯度を表示する。修正緯度は修正型正弦曲線図法において等間隔となる[注釈 1]

図法の概念自体は2011年頃に考え出されたが、厳密な定義が定められたのは2013年になってからである[注釈 2]。また、計算を数学的に扱う方法は、国土地理院時報に掲載された論文[1]による方法を参考に、2015年6月10日に確立された。

数学的に扱う方法が確立されたことによって、想像地図の図葉に経線を描き入れることが可能になった[注釈 3]。また、想界の世界全図を作ることも可能になった[注釈 4]

投影式

正軸において、経度 、地理緯度 (単位は共にラジアン)、惑星の長半径 、第一離心率 を用いて、

で表される。なお、 は、赤道から地理緯度 までの子午線弧長で、初等関数では表すことができないが、無限級数として展開することができる。 で打ち切った近似式は、以下のようになる[2]

なお、更成緯度 を用いると は、

と表せる。

それゆえ、修正型正弦曲線図法は、

の原理で投影していると言い換えることができる。

歴史

  • 2013年8月5日 - この図法が想像地図研究所ホームページで発表される。
  • 2015年6月10日 - 数学的な取り扱い方法が確立する。

注釈

  1. 修正緯度1度に相当する距離は、赤道から北極までの子午線の弧長の90分の1に等しい。
  2. 当初はCADソフトで測定を行うことで距離を算出していた。
  3. 想像地図上で経線は中心経線として選択している東経135度線を除き、全て曲線となる。このため、東経135度線を除いて、地図上のグリッド線として引かれている縦線と平行にはならない。
  4. 世界全図にするとサンソン図法による世界地図とほぼ同じ形の紡錘形の地図となる。

出典

外部リンク