クフタル語
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クフタル語 | |
---|---|
ቁኀታሪወሸ | |
発音 | IPA: [ˈquxt̪ario̯ʂ] |
話される国 |
クフト バゾラコ |
地域 | 東部アルカイン |
民族 | クフタル族 |
話者数 | 不明 |
言語系統 |
孤立した言語
|
標準語 | クフタル語カサロネ方言 |
表記体系 | バガンダ文字 |
公的地位 | |
公用語 | |
統制機関 | 不明 |
言語コード | |
ISO 639-1 | なし |
ISO 639-3 | — |
クフタル語(クフタルご、現代クフタル語: ቁኀታሪወሸ [ˈquxt̪ario̯ʂ], または ቁኀታሪወ ዛወሜ [ˈquxt̪ario̯ zao̯mʌ])は、紫瀛星世界のアルカイン大州(アルカイン=アムディカ大陸)の一部地域で話される未分類かつ孤立した言語。公的地位を与えられている地域はクフト帝国とバゾラコ共和国のサンデ・カルリオス自治区とヒガ・ヤブロエ自治区で、使用されている範囲はアルカイン大州東部全体に広がっている。
概要
クフタル語 | |
---|---|
現地名 | ቁኀታሪወሸ / Quxtariuss |
IPA | [ˈquxt̪ario̯ʂ] |
設定 | クフト帝国の公用語 |
表記体系 | バガンダ文字 |
民族 | クフタル族 |
話者数 | 不明 |
言語系統 | 孤立した言語 |
標準語 | クフタル語カサロネ方言 |
公的地位 | |
公用語 |
|
基本設定
クフタル語は主にクフト帝国で使用される言語であり、記録されている最古の年代から見るにかなり古い歴史を持つといわれている。言語名称はQuxtariuss(クフタリオシュ)が一般的であるが、稀にQuxtariu zaumā(クフタリオ・ザオマ)といった表現も見られる。
言語としての解析は活発に行われているものの、起源や他言語との関連性を辿ることが困難であることからどの語族にも属しておらず、未分類言語あるいは孤立した言語という扱いを受けている。同様の言語にはルスタイン王国で話されるルスタイン語、ダリセア地方で話されるカハウシオス諸語(チェロルケ語、テルメス語)などがある。
表記体系
クフタル語の表記には音素文字であるバガンダ文字が用いられる[注 1]。バガンダ文字を表記体系にもつ言語の中でもクフタル語は語彙中の子音クラスターが多い異質な言語であり、アゲハ語やウミユ語などでは用いられないクフタル語専用の単子音文字が作られ広く使用されている。また、クフト国内では書体も独自に開発されたものが使われており、クフト国内で用いられるバガンダ文字をクフト文字と呼称する動きが近年になり広まりつつある。
バガンダ文字を入力することができないTanukipedia、及びその他のWebサイト向けに翻字できる表記体系として、基底世界の既存の文字体系のうちゲエズ文字、ラテン文字を用いた表記法が存在する。(翻字体系)
ゲエズ文字翻字
ゲエズ文字はバガンダ文字に一対一で対応させることができ、アゲハ語やウミユ語などの翻字においても推奨される。ただし、基底世界におけるセム語系言語の表記法とは異なる運用をしているため、ゲエズ文字を正しく記憶していることがかえって混乱の原因となる可能性があることに留意。
∅ [ʔ] | /b/ | /t͡s/ | /ʈ͡ʂ/ | /d/ | /ɸ/ | /ɡ/ | /ɣ/ | /h/ | /j/ | /k/ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
አ | በ | ጸ | ቸ | ደ | ፈ | ገ | ዐ | ሀ | የ | ከ |
/kʰ/ | /l/ | /ʎ/ | /m/ | /n/ | /ɲ/ | /p/ | /pʰ/ | /q/ | /qʰ/ | /r/ |
ኸ | ለ | ፀ | መ | ነ | ኘ | ፐ | ጰ | ቀ | ቐ | ረ |
/θ/ | /s/ | /ʂ/ | /t/ | /tʰ/ | /β/ | /w/ | /x/ | /ɖ͡ʐ/ | /z/ | /ʐ/ |
ሰ | ሠ | ሸ | ተ | ጠ | ቨ | ወ | ኀ | ጀ | ዘ | ዠ |
クフタル語で使用する文字は上記の33文字を基本とし、それぞれが母音によって変形し追加で6種類の音節文字を作るため1系統に7文字存在することとなり、総文字数は合計で 33×7 = 231文字 となる。また、外来語や方言用に以下の4種類の文字が現れることがある。
/ŋ/ | /t͡sʰ/ | /ʈ͡ʂʰ/ | /ħ/ |
---|---|---|---|
ጘ | ꬨ | ጨ | ሐ |
前気化した子音(一部は重子音化)を表す際は2つの点を文字の上に付記する。
/ʰ◌/ |
---|
፟ |
ラテン文字翻字
ゲエズ文字表記法と並行して生み出されたラテン文字による表記法は、ゲエズ文字に馴染みの無い閲覧者用に作られたものである。表音性が高いことから当記事内では、判読性や理解のし易さのために音韻論を中心にラテン文字を用いることとする。
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文字 | IPA | 対応するゲエズ文字 |
---|---|---|
Ch, ch | /t͡sʰ/ | ꬨ, ꬫ, ꬪ, ꬩ, ꬭ, ꬬ, ꬮ |
csh, Csh | /ʈ͡ʂʰ/ | ጨ, ጫ, ጪ, ጩ, ጭ, ጬ, ጮ |
Hh, hh | /ħ/ [注 3] | ሐ, ሓ, ሒ, ሑ, ሕ, ሔ, ሖ |
Ŋ, ŋ | /ŋ/ | ጘ, ጛ, ጚ, ጙ, ጝ, ጜ, ጞ |
- h- : 子音の前気化・重子音化は該当する子音字の直前に h を付記して表示する。
音韻
クフタル語は以下の音韻体系によって成り立つ。なお、判読性を考慮して前述のラテン文字表記法を用いて記述する。
子音
橙色は条件異音、青色は標準語に無い方言音を示す。
両唇音 | 歯音 | 歯茎音 | そり舌音 | 硬口蓋音 | 軟口蓋音 | 口蓋垂音 | 声門音 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
破裂音 | 無声 | p [p] | t [t̪] | t [t] | k [k] | q [q] | [ʔ] [注 4] | ||
無声帯気 | ph [pʰ] | th [t̪ʰ] | th [tʰ] | kh [kʰ] | qh [qʰ] | ||||
有声 | b [b] | d [d̪] | d [d] | g [ɡ] | |||||
破擦音 | 無声 | c [t̪͡θ] | c [t͡s] | cs [ʈ͡ʂ] | |||||
無声帯気 | ch [t͡sʰ] | csh [ʈ͡ʂʰ] | |||||||
有声 | y [ɖ͡ʐ] | ||||||||
鼻音 | m [m] | n [n̪] | n [n] | n [ɳ] | ñ [ɲ] n [ɲ] |
n [ŋ] ŋ [ŋ] |
n [ɴ] | ||
摩擦音 | 無声 | f [ɸ] | s [θ] | sh [s] | ss [ʂ] | x [x] | hh [χ] [注 3] | h [h] | |
有声 | v [β] | z [ð] | z [z] | zs [ʐ] | gh [ɣ] | h [ɦ] | |||
接近音 | j [j] | w [w] | |||||||
流音 | l [l̪] | l [l] | r [r] l [ɭ] |
ll [ʎ] |
クフタル語の基本的な子音は上記の黒文字で表された33種類となっている。条件異音の多くは他の子音と連結した場合に表れる。
- cs, y, ss, zs はそれぞれ日本語の「ちゃ行」「ぢゃ行[注 5]」「しゃ行」「じゃ行[注 6]」の音に近いが、すべて反り舌で発音される。
- t, th, d は歯音であり、歯の裏に舌先を当てて発音する。ただし、前後の子音の調音位置によっては歯茎音やそり舌音として発音されることもある。
- j /j/ は日本語の「や」の子音に同じ。末尾子音になることはできないが、介音として子音に連結することはできる。
- 音節核となる母音に制約が無いため ji という組み合わせが存在する。発音も [ji] で、クフタル語では「硬い『イ』」と表現される。
- n /n/ は通常は日本語の「な」の子音と同じ。ただし、n は両唇音と接近音以外の全ての子音の手前に付くことがあり、直後の子音の調音位置によって様々な異音が発生する。また、末尾子音の n は弱化することが多く、しばしば直前の母音と合わさって口腔内で閉鎖を作らず発音をする話者も多い。
- r /r/ はスペイン語などの語頭の R と同じ歯茎ふるえ音で発音するのが一般的。ただし、実際の調音位置は歯茎の後部の方であることが多い。標準語では介音として子音に後続したときもふるえ音で発音するが、接近音の [ɻ] で発音する話者も存在する。
- 直後に置かれた音素が歯音あるいは歯茎音であったとき、その子音を反り舌化させる働きをもつ。働きを受けやすいのは主に破裂音と流音であり、摩擦音は影響を受けにくい。
- s /θ/ は英語の 無音のth と同じ音で、この言語を象徴する音でもある。歯茎音の sh とは明確に区別されており、弁別的対立をなす。
- v /β/ は通常は摩擦音として扱われるが、子音の後についた場合は介音化して接近音として扱われるようになる。介音となった v はより摩擦の度合いが小さくなり、日本語の「わ」の子音に同じ非円唇の両唇接近音 [β˕] のように変化する。また、音節の末尾につくときも同様に摩擦が控え目になり、接近音に変化すると言っても差し支えない。
- w /w/ は有声両唇軟口蓋接近音、すなわち英語の w, wh と同じ円唇化した「わ行」の子音である。末尾子音になることはできないが、介音として子音に連結することはできる。
- 音節核となる母音に制約が無いため wu という組み合わせが存在する。発音も [wu] で、クフタル語では「硬い『ウ』」と表現される。
- 前気化・重子音化
一部の子音は前気化、または重子音化することがあり、ラテン文字表記法では h を手前につけることで表す。前気化が起きるのは無声の破裂音と破擦音、流音と接近音であり、重子音化は無声の摩擦音のみである。ある末尾子音に前気化した子音が連結する場合、前気化の現象は無くなる。
- その他の子音
- sf [θ͡f] : クフタル語特有の音素で、他の一部の子音と連結することもできる特殊な摩擦音。歯の裏に舌を近づけながら同時に上の前歯を下唇に近づけて調音する。聞こえは [s] のように粗擦性が大きく、上手に発音すれば [θ] や [f] とも容易に聞き分けがつく。
- 子音 l は軟口蓋音の k, kh, g, x, gh および口蓋垂音の q, qh の直後に付いたとき [w] で発音されることがある。しかし、標準語ではそういった傾向はみられず、方言として確認されているのみである。
母音
母音は以下の7つがある。
前舌 | 中舌 | 後舌 | |
---|---|---|---|
狭 | i [i] | u [u] | |
中央 | e [e̞] | ŭ [ɵ̞] | o [o̞] |
半広 | ā [ʌ] | ||
広 | a [ä] |
これらの母音は以下のような特徴がある。
- ŭ はクフタル語では半端母音と呼ばれ、前後の子音に影響されて脱落することがあるほか、子音クラスターを形成したときには初めから随伴しない。IPA上では円唇母音表記となっているが、実際には円唇性は小さく口に力を入れずに発音する。そのため、正確な音価表記は [ɵ̞͑] となる。(弱円唇化した曖昧母音)
- a は7つの母音のうち最もオーソドックスな母音であり、日本語の「あ」とほぼ同じ調音で発音される。上の表では中舌母音となっているが、直前の音の調音位置によては前舌寄りあるいは後舌寄りになることがある。
- i は日本語の「い」とは異なり、口をやや緊張させて発音する。
- u は日本語の「う」とは異なり、口を少し突き出すようにして発音する。
- e は日本語の「え」と同様に弛緩した [e] として発音されることが多い。
- ā はアメリカ英語の nut の u と同様の「お」に近い「あ」の音で発音される。
- もともとこの音は円唇広母音の [ɒ] で発音されており、時間が経つにつれて非円唇化されていったと考えられている。
- o は日本語の「え」と同様に弛緩した [o] として発音されることが多い。
また、後述の長母音・二重母音と比較して弱母音と呼ばれる。
- 長母音・二重母音
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半端母音 [ɵ̞] を除く6つの母音は上記の長母音・二重母音を作ることがある。過去には長母音の中に ee [eː] と oo [oː] も含まれていたことがあったが、それぞれ ei と ou に合流して現在では無くなっている。
長母音と二重母音は通常母音の1.5倍から2倍の長さで発音されるため、前述の短母音と比較して強母音と呼ばれる。
アクセント
クフタル語は強勢アクセントをもつ言語であり、基本的には語末から数えて3番目の音節に強勢が付く。ただし、半端母音が随伴している音節に強勢が付くことは無く、そういった音節を含んでいる語の場合は後ろから4番目の音節に強勢が付く。また、単語を構成する音節が3つ未満のときは最初の音節に強勢が付く。
音節構造
クフタル語にて出現する音節構造には以下のパターンがある。(母音は強母音・弱母音の両方を指すものとする)
- 母音 (V)[注 7]
- 母音 + 子音 (VC)[注 8]
- 母音 + 子音 + 子音 (VCC)《語末のみ》[注 9]
- 子音 + 母音 (CV)
- 子音 + 母音 + 子音 (CVC)
- 子音 + 母音 + 子音 + 子音 (CVCC)《語末のみ》
- 子音 + 介音 + 母音 (CSV)
- 子音 + 介音 + 母音 + 子音 (CSVC)
- 子音 + 介音 + 母音 + 子音 + 子音 (CSVCC)《語末のみ》
上記の S は半母音(semivowel)の意を表す。
文法
- 語順はSOV型、膠着語に分類される。
用例
- やあ! : Haavā! [ˈhaːβʌ] (くだけた挨拶、時間に関係なく使われる)
- はい。 : The. [t̪e]
- いいえ。 : Yā. [ɖ͡ʐʌ]
- 元気ですか? : Tja palaun? [t̪ja ˈpalao̯n]
- 元気です。 : Eti heloime. (返答として)
- あなたの名前は何ですか? : Tje mau se csia? [t̪je mao̯ θe ʈ͡ʂiɐ̯]
- 私は「パサ」といいます。 : Ghe mau le “Pasa”. [ɣe mao̯ le ˈpaθa]
- お会いできて光栄です。 : Vjezone ghe plana. [ˈβjezone ɣe plana]
- ようこそ! : Harthiine! [ˈharʈiːne]
- お久しぶりです。 : Ehromeziu kwocs ait, we! [eˈʰromezio̯ kwoʈ͡ʂ aɪ̯t̪ we]
- 良い一日をお過ごしください。 : Vjezā gi' le tjush! [ˈβjezʌ ɡi le t̪jus]
- あなたは「クフタル語」を話せますか? : Tjo “Quxtariuss” jā ashai-kop? [t̪jo ˈquxt̪ario̯ʂ jʌ asaɪ̯kop]
- 挨拶語
- おはようございます。 : Jouri sindiu. [joʊ̯ri ˈθin̪d̪io̯]
- こんにちは。 : Jouri ŭ'miliu. [joʊ̯ri ɵ̆ˈmilio̯] (昼の時間帯)
- こんにちは。 : Jouri ghensiu. [joʊ̯ri ˈɣen̪θio̯] (夕方の時間帯)
- こんばんは。 : Jouri poilm. [joʊ̯ri poe̯lm]
- さようなら! : Csiila! [ˈʈ͡ʂiːla]
- ありがとう! : Afancada! [aˈɸant͡sad̪a]
- どういたしまして! : Roznatoi zi! [ˈroznatoe̯ zi]
- お気になさらず。 : Jrenen yii. [jrenen ɖ͡ʐiː]
- おめでとう! : Sseranoiste! [ˈʂeranoe̯θt̪e]
- あなたはどこから来ましたか? : Tje nadralo se csive? [t̪je ˈnadralo θe ʈ͡ʂiβe]
- 私は「カサロネ」から来ました。 : Eti le “Kashārone” seve xlel. [et̪i le kaˈsʌrone θeβe xlel]
- 申し訳ございません。 : E talvele. [e ˈt̪alβele]
- あなたを愛してる。 : Ti felbe. [t̪i ˈɸelbe]
基本語彙
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基数詞
クフタル語の数体系は20進法を採用しており、20の倍数を表す数詞はあるが 30 などの10の倍数であって20の倍数でない数を表す数詞は存在せず、後述するように 10 ~ 19 までの数字と組み合わせて表現する手法をとる。
数値 | 綴り | IPA | 備考 |
---|---|---|---|
0 | shanyi (ሣነጂ) | [saɳɖ͡ʐi] | |
1 | niu (ኒወ) | [nio̯] | |
2 | kuh (ኩሀ) | [kuɦ] | |
3 | fei (ፍየ) | [ɸeɪ̯] | |
4 | mjāsh (መዬሠ) | [mjʌs] | |
5 | dancs (ዳነቸ) | [d̪aɳʈ͡ʂ] | |
6 | lliss (ፂሸ) | [ʎiʂ] | |
7 | erash (እራሠ) | [e̞ras] | |
8 | navex (ንቭኀ) | [naβe̞x] | |
9 | necek (ንጽከ) | [ne̞t͡se̞k] | |
10 | hevah (ህቫሀ) | [he̞βaɦ] | |
11 | niwañev (ኒዋኝቨ) | [niwaɲe̞β] | 1 の加算形 niwan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
12 | kuhañev (ኩሃኝቨ) | [kuhaɲe̞β] | 2 の加算形 kuhan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
13 | fejañev (ፍጃኝቨ) | [ɸe̞jaɲe̞β] | 3 の加算形 fejan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
14 | mjāshañev (መዬሣኝቨ) | [mjʌsaɲe̞β] | 4 の加算形 mjāshan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
15 | dancsañev (ዳነቻኝቨ) | [d̪aɳʈ͡ʂaɲe̞β] | 5 の加算形 dancsan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
16 | llissañev (ፂሻኝቨ) | [ʎiʂaɲe̞β] | 6 の加算形 llissan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
17 | erashañev (እራሣኝቨ) | [e̞rasaɲe̞β] | 7 の加算形 erashan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
18 | navexañev (ናቭኃኝቨ) | [naβe̞xaɲe̞β] | 8 の加算形 navexan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
19 | necekañev (ንጽካኝቨ) | [ne̞t͡se̞kaɲe̞β] | 9 の加算形 necekan に 10 の変化形 -jev が融合した形 |
20 | ghoniu (ዖኒወ) | [ɣo̞nio̯] | |
30 | hevah le ghoniu (ህቫሀ ል ዖኒወ) | [he̞βah le̞ ɣo̞nio̯] | 10 と 20 という形で表す。 |
40 | parliu (ፓረሊወ) | [parɭio̯] | |
50 | hevah le parliu (ህቫሀ ል ፓረሊወ) | [he̞βah le̞ parɭio̯] | 10 と 40 という形で表す。 |
60 | cindiu (ጺነዲወ) | [t͡sin̪d̪io̯] | |
70 | hevah le cindiu (ህቫሀ ል ጺነዲወ) | [he̞βah le̞ t͡sin̪d̪io̯] | 10 と 60 という形で表す。 |
80 | freghiu (ፈርዒወ) | [ɸre̞ɣio̯] | |
90 | hevah le freghiu (ህቫሀ ል ፈርዒወ) | [he̞βah le̞ ɸre̞ɣio̯] | 10 と 80 という形で表す。 |
100 | lejer (ልይረ) | [le̞je̞r] | |
1,000 | thehka (ጥካ፟) | [t̪ʰe̞ʰka] | |
1,000,000 | llajehka (ፃይካ፟) | [ʎaje̞ʰka] |
上の表に無い数は、100までの数ならば «1~19までの数詞» + «接続詞‹le›» + «20の倍数の数詞» という方法で表現することができる。
- 21 : 専用の数詞を持たなくなる数は 21 が最初であり、それより後の専用の数詞は20の倍数ごとにしか現れなくなる。 21 という数はクフタル語では niu le ghoniu となり、数詞の 1 と 20 に加えて中間に接続詞の le を挿入した形となっている。
- 31 : この数を表すときは 1 + 30 ではなく 11 + 20 として表現する必要があり、結果的に niwañev le ghoniu という書き方になる。
注釈
- ↑ 類型は見方によってはアブギダとも音節文字ともいえる構造をしているが、基本的にはアブギダとして扱われる。
- ↑ ŭ系列の文字は単子音(末尾子音など単体で音節を成すことができない音)の表記に充てられることもあるため注意が必要。
- ↑ 3.0 3.1 元の音素は /ħ/ だが、クフタル語話者は口蓋垂音の [χ] で発音することが多い。
- ↑ 声門破裂音は一般的にはゼロ子音とみなされる。母音から始まる音節の先頭に立つことが多いが、この音の有り無しが弁別的に意味を成すことは無い。
- ↑ もしくは語頭での「じゃ行」の音。
- ↑ 語中での音。
- ↑ ゼロ子音が頭に付いているという見方をした場合は 子音 + 母音 であるとみなされる。
- ↑ ゼロ子音が頭に付いているという見方をした場合は 子音 + 母音 + 子音 であるとみなされる。
- ↑ ゼロ子音が頭に付いているという見方をした場合は 子音 + 母音 + 子音 + 子音 であるとみなされる。
脚注